光る水面のドブイナジー

書評とイマジンを、だだもらしていこうというヴログ。

エレノア・ニルソン 「89番目のネコ」

こないだ新宿で拾ったやつ。

 

89番めのネコ

89番めのネコ

 

 
<あらのすじ>
「こんなに猫がたくさんいちゃ、あんた、大変なことになりますよ、今に」と町の役人から注意勧告を受けたベリー女史。こりゃてえへんだ、ってことで近所に住むサンディと一緒にこのたくさんの猫たちをどうするかって考える。そもそもは、一匹の黒猫を拾った事がすべてのはじまり。郵便局の仕事を定年でやめてからというもの、ひとりになったベリー女史はさびしくて暇でしょうがない。ってんで、家にやってくる野良猫を保護していたら、いつの間にか80匹以上の猫が家にいたのでした。「このままでは役人がネコちゃんたちを強引に連れて行ってしまう・・・」。そこで二人がひらめいたのが、里親募集のオープン・デイ。さて、ネコちゃんたちの里親は現れるのでしょうか・・。

 

小学生のサンディがベリー婆ちゃんとタメ口で話したり、意外と複雑な家庭事情を抱えてることなど、自然気になることはあったが、とにかく出てくる出てくる、猫が。
初めに拾ったブラックベリーをはじめとして、やせっぽち、ハニー、シャドウ、パンサー、ストロベリー、水のみ、いなづま、シュークリーム、チョコレート、優等生、あぶく、パイレーツ、ソックス、クリーム足、シャボン玉、ブルーヘイズ、そして89番目のジェフリー。全部、猫の名前なんである。カタカナのはなんだかんだありふれた名前だけど、水のみ、はなかなか思いつかないだろうに。いい名前。

猫たちの描写、例えばミルクを飲むとこ、塀の上に鎮座して下界を眺めるその様、足にからみついてくる子猫の様子など、実にねこねこしい雰囲気が伝わってきてそれだけでほんのりと温かい。ベリー女史とサンディが悩んでいる時に、家じゅうのネコも集まってきて二人の様子を観察している挿絵は、いい。もふりてえ。となる。

 

オープン・デイ、って日本ではなじみがなさそう、ってか僕はそんな言葉知らなかったんだが、要はオープンキャンパスとかそういう感じぽい。「この日は家を開放しますんで、好きにいらっしゃってくださあまし」って、そういう。
そんでもって、ベリー女史の家に里親希望の人たちが来て、飲みつ食らいつ、お気に入りのネコちゃんを選ぶ。そんな日がオープン・デイ。この様子が描かれていた見開きのページはなかなか見ごたえがある、っちゅうかとにかくこのオープン・デイの愉しそうな雰囲気がにゃあにゃあ伝わってくる。

 

89匹全部里親に出すんではなく、もし全部出したらまたベリー女史がさびしくなって猫ちゃんを集めてきてしまうので、20匹だけベリー女史の特に気に入っている猫を残すために、お気にネコを2階の自室にかくまっておくのだが、ここで緊急事態発生。
なんと、最後に引き取った89番目のネコ、サンディいわく夕暮れの帆のような淡いピンク色のネコがいない。89番目のネコちゃん、いずこ?!

 

てな感じで最後は少しくドキドキするけど、なんとかまあなって、ベリー女史と猫ちゃんたちのワンダフルライフがまた始まる―、ってことでめでたしめでたしとなる。
89番目のネコの行方に関してはまあ実際に読んでみたほうが面白いかと思うんで、もし結末が気になったりする方、あるいは近くに比較的大きな図書館があって最近暇で久しぶりに本でも読んでこましたろかと思ったりなんだりしている方がもしいらっしゃるのであれば、近くの図書館に行って借りて読んでみるなり、小学校か中学校に通う息子・娘あるいは友人などに図書室から借りてもらって読んでみるなり、するとよいかと思います。あるいは、東京メトロ南北線志茂駅にある「志茂文庫」という本の開放市みたいなとことか。

 

とにもかくにも、猫がたくさん出てくるので、猫好きな人には楽しく読めるかと。久しぶりにこういう、小学生向けの本を読んだ。が、ストーリーがシンプルで、おもろいです。訳が、常陸宮妃華子様というのもオツなポイント。